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クレッセント日記

facrescent.exblog.jp

フラワーアレンジメントの講師をしています。日常の色々を綴ります。

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今さらですが、抗がん剤の副作用のこと

抗がん剤の副作用についてまだ書いていないことがあります。

1クール目のことの色々です。

1クール目は本当につらかったのでした。

つらかったので寝に逃げるのですが、そうそう寝られるわけもありませんでした。
起きている時はとにかく倦怠感がすごく、一時もじっとしていられません。

病室の窓は空気の入れ替え程度にしか開かない窓なのですが、ほんとにほんとに一瞬ですが、あの隙間なら出られるかも、そして飛び降りたら楽になるかな、なんて思ってしまったりして。
私は自殺=殺人だと考えていて、日頃から自殺する人のことを非難しています。
自殺するにはそれなりの訳があるのは重々承知していますが、自殺するぐらいならその状況から逃げるとか、死ぬより前にすることがあるでしょう?と思っています。
そんな私がそんなことをちらっとでも考えるなんて、ってその時自分でもびっくりしました。
そしてすぐに、これはあとで笑い話になる、喉元過ぎれば何とやらになる、と思いました。

そして、本当にその通りになりました。

さて、そんな1クール目、私の状態を見て、姉はいつも笑顔で励ましてくれたのですが、陰で主人に「あの状態は大丈夫なの?」って言っていたらしいです。
主人は主人で、朝晩お見舞いに来てくれたのですが、来るたびに病室に灯が灯ってないのを見てがっくりしていたそうです。
とにかく光を入れたくなくて、もちろんテレビも点けたくなくて、電気を消してもらっていました。だから、廊下を進んで、私の病室のドアのガラス窓が暗いと「ああ、今日もまだダメか・・・」と思ったそうです。


前にも書きましたが、1クール目のつらさは吐き気と倦怠感と、そして食欲超不振でした。

とにかく、物が食べられない。でも食べないと痩せてしまう。何とか食べなければと必死でした。
それで、ゼリーなどでは栄養が足りないと、主人が毎朝茹で卵を作って持って来てくれました。
(抗がん剤食では食べられることにだけ重点が置かれていて、たんぱく質が絶対的に不足していたのでした)。
一番つらいときの峠を越えると少しずつ食べられるようにはなったのですが、実はここだけの話、茹で卵、結構きつかったです。

そして、今でも思い出すのは、ある朝の抗がん剤食がサンドイッチだったときです。
大して栄養のなさそうな具材、特に添加物まみれのハムなんかが入っていたのですが、何とか食べようと頑張って食べて、食べながら、つらくてつらくて、途中から泣きながら食べたのでした。
泣きながら食べたなんて、今思えばほんとに笑い話ですけどね。


あと、1クール目の副作用なのか、変な体験をしました。
一番つらくなる少し前のことです。

白日夢というのとは違うと思いますが、起きているのにちょっと目をつぶると自分が夢のような空間に入り込むのです。
病室の壁に突然ドアが出現して、その向こうに全く違う世界が広がっているというのが見えたこともありました。
昔、むか~~しの海外ドラマ「宇宙家族ロビンソン」で、他の星にいるのに時空の関係か地球にいる人が見える場面があったけど、そんな感じ(←わからない人多いでしょうね・・・)。
そういうことが目をつぶるたびに起きるので、自分の頭がおかしくなったような気がしました。

後にも先にもそんな経験はあの時だけなので、何かの薬の影響なんでしょうね。
ほんとに不思議な経験でした。

と、言うのが1クール目の副作用でした。

でも、本当に抗がん剤の副作用って個人差が凄くて、主人の友人がたまたま私と全く同じ病気だそうで、同じ抗がん剤を打ったらしいのですが、ステロイドの影響が切れる1週間目に少ししんどいことがあったけど、後は全く大丈夫だったとのことです。
「何か申し訳ないほど全然大丈夫だった」そうです。

何だかずる~~~い(?)。
でも、私の抗がん剤治療って、移植を前提とした治療に比べればたいしたことないようです・・・。



by fa-crescent | 2020-01-08 13:34 | 病気関係

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